妊娠は、新しい命を迎え入れる素晴らしい旅の始まりです。この大切な期間を、お母さんと赤ちゃんがともに健やかに過ごすために欠かせないのが妊婦健診です。今回は、妊婦健診の目的や、ご来院から診察までの一般的な流れについてご紹介します。
妊婦健診は何のために受けるの?
妊婦健診は妊娠期間全体をサポートするための基本となる重要な役割を担っています。主な目的としては以下があります。
妊娠経過の確認
お母さんの体調に異常がないかの確認や赤ちゃんが順調に発育しているか確認を行います。
トラブルの早期発見や予防
妊娠中の合併症である妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、貧血などの兆候がないか、また切迫早産などのリスクを確認、必要な処置や適切なアドバイスをさせていただくことでトラブルを未然に防ぎます。
赤ちゃんの健康チェック
超音波検査(エコー検査)で、羊水量や胎盤の位置、赤ちゃんの発育等に異常がなく、健康であるかどうかをチェックします。
出産、育児開始への準備
妊娠週数ごとに、生活上の注意点やお食事に関する指導を実施。出産と育児スタートに向けた準備が適切に行えるようにアドバイスさせていたきます。
妊婦健診のスケジュールと流れ
妊婦健診のスケジュール
- 妊娠初期~12週まで:1~2週間に1回(医師の指示による)
- 妊娠12週から:4週間に1回
- 妊娠24週から:2週間に1回
- 妊娠36週から:1週間に1回
健診の流れ
1.受付にお声がけください。問診票と採尿カップをお渡します。外来にある血圧計、体重計で血圧と体重を測定して問診票に記入します。血圧測定機からプリントアウトされる数値が記載されている紙も取ってください。
2.記入済みの問診票を母子手帳、妊婦健診受診券と一緒に受付カウンターに提出してください。
3. 採尿は外来スペース内のトイレでお願いします。カップにお名前をご記入のうえ、トイレの中にある提出口へお願いします。
4. 準備が出来たらお呼びします。
5. 診察は問診および腹部の超音波検査が主となります。週数や症状により、血液検査やNSTモニター、内診が追加されます。
6. 助産師や薬剤師からの保健指導も行われます。疑問やご不安な点は遠慮なくお尋ねください。

7. 医師より妊娠の経過についてのご説明や検査結果についてお話します。次回行う検査内容のご説明や次回の予約も行います。
8. 受付で次回健診の予約票と母子手帳を受け取ったら終了です。尿検査の結果は母子手帳にも記入されていますので参考にしてみてください。

NST(ノンストレステスト)とは
お母さんのおなかにバンドを巻き、センサーを通じて赤ちゃんの心拍と子宮の収縮をチェックします。赤ちゃんが元気であるかどうか、分娩という試練に耐えられる状態かどうかを観察します。妊娠後期で出産が近くなったお母さんに対して実施されます。
何でも気軽に聞いてください
妊婦健診は、お母さんと赤ちゃんの健康を守るための大切な時間です。「こんなことを聞いてもいいのかな?」と思うような小さな心配事でも構いません。医師や助産師は、お母さんが抱える妊娠・出産・育児に関する不安や疑問を解消して、安心して出産し、スムーズに子育てをスタートしていただくためのサポーターです。当院では、皆様が安心してマタニティライフを送れるよう、スタッフ一同、全力でサポートします。
