妊娠・出産

どっちを選ぶ?母子同室と母子別室

出産施設選びのポイントの一つとして、その施設の基本方針が母子同室か母子別室かという点があります。人生においてそう何度もない出産というイベントをより良いものとするために、あらかじめそれぞれのメリットとデメリットを理解しておきましょう。

母子同室、母子別室とは

母子同室・母子別室とは出産後退院までの期間をママと赤ちゃんが同じ病室で過ごす(母子同室)か、あるいは赤ちゃんはママの病室とは別の新生児室などで助産師等が見守る仕組み(母子別室)となっているかという、施設ごとのシステムのことを言います。

もちろん原則は母子別室でも病室で一緒に過ごす時間もあるなど、明確に分類できるものではありませんが、施設ごとに基本的な方針はありますのであらかじめ確認しておくことは大切です。

それぞれのメリットとデメリット

母子同室

メリット

母子の絆を深める: 自然と授乳や抱っこなど赤ちゃんのお世話を行う機会が増えるため、母子の愛着形成が早期にスムーズに進むと言われています。

赤ちゃんのサインに気づきやすくなる: 赤ちゃんの泣き声や動きなど、小さな変化にもすぐに気づけるので、赤ちゃんの欲求を理解し、お世話のタイミングを掴むのが早くなります。

母乳育児が軌道に乗りやすい:赤ちゃんがおっぱいを欲しがるときにいつでも授乳できるので、母乳育児がスムーズに開始できます。結果、授乳回数も増えるため、母乳の分泌も促進されます。

育児に自信を持てる: 助産師等の医療スタッフにいつでも質問できる環境で24時間体制のお世話を経験することで、退院前に疑問や不安を解消できます。そのため退院後の育児への自信を持つことができます。

デメリット

ママの産後の回復が遅れる: 赤ちゃんのお世話をする機会や時間が増えるので、十分な睡眠や休息をとることが難しくなり、産後の体力の回復が遅れる場合があリます。

精神的なストレス: 慣れない育児と体力の回復を同時に行うことになるので、精神的に疲れてしまうことがあります。赤ちゃんのお世話はどうしても思い通りにコントロールできるわけではないので、まだ子育てに慣れていないママにはストレスとなる場合があります。

母子別室

メリット

早期に産後の体力回復が図れる: 体力の回復を最優先として、しっかりと睡眠も取れるので退院後の子育てへの心身両面の準備ができます。特に帝王切開での分娩となった場合は体へのダメージも大きいため、体力の回復はより一層大切となります。

同室の他のママへの気遣いが不要:母子同室では夜間に赤ちゃんが泣き止まない時など、同室の他のママへ気兼ねが生まれてしまいますが、そうした心配が不要となります。

新生児室や授乳室でのコミュニケーション:新生児室や授乳室で医療スタッフや他のママとの会話が自然と生まれ、不安の解消や気持ちの安定に繋がります。

デメリット

概ね母子同室でメリットとして挙げた項目が、母子別室の場合は多少弱くなると言われています。ただし、これはママの赤ちゃんへの接し方によっても大きく変わるものですので、あくまで傾向でしかないと理解すべきです。

千葉西総合病院は母子同室。ただしいつでもお預かりします!

当院は原則的な方針としては「母子同室」としています。ただし、疲れている、今日は寝たいといった場合にはスタッフがいつでも赤ちゃんをお預かりするハイブリッドスタイルをとっています。いわば母子同室と母子別室の良いとこ取りと言えるスタイルです。

※感染症対策として、ママが風邪気味の場合などに赤ちゃんをお預かりできないことがあります。

最後に

母子同室と母子別室、それぞれメリットとデメリットがあることをお分かりいただけたでしょうか?分娩施設選びにあたっては、ご自身の希望に近いのはどちらのスタイルなのか、あらかじめ検討したうえで施設見学などの際に確認をすると良いでしょう。

上記の通り、千葉西総合病院は両方の良いとこ取りと言えるスタイルで運営しています。

より良い子育てのスタートをスタッフが全力でサポートしますので、ご自身の体力や気力と相談しながら、無理なく入院生活を過ごしていただければと思います。